最近は大半の制服が家庭で洗えます。
制服は主にウール、綿、ポリエステル、アクリルなどの素材を使用しています。家庭洗濯ができるかできないかを大きく分けると下記のようになります。
ウールが多く含まれる素材はドライクリーニングに出すことをおすすめします。
水を使わないで、有機洗剤を使う洗濯方法です
家庭洗濯のように水を使う洗濯をウエットクリーニング(ランドリー)と言います。
しかし、ウールなどのデリケートな繊維は水につけると傷みますので、有機溶剤を使って洗濯するドライクリーニングがベターです。
油溶性の汚れ | 皮脂、マヨネーズ、牛乳、バター、ワックス、化粧品 |
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水溶性の汚れ | 汗、しょぅゆ、コーヒー、紅茶、日本茶、果汁 |
不溶性の汚れ | 泥、すす、チョーク、カビ |
注意!!
『水溶性の汚れ』『不溶性の汚れ』を残したままにしておくと、色あせや風合いの劣化の原因になる場合があります。
クリーニングに出す前に
クリーニング店に出す前にシミ汚れのチェックをしましょう。
汚れがついている時は、その場所と原因をお店の人に伝えましょう。
糸くず等が付着しないように、制服は単独で洗いましょう。
・ボタンやファスナーをとめて、形を整えて裏返してネッ トに入れる。
・詰襟の前ボタンは簡単に取り外しができるので外してから、ネットに入れる。
水温は30℃ぐらいが適当。ウール混の場合は30℃以下にしてください。
・脱水は30秒~60秒程度。長く脱水するとシワがつきやすくなります。
洗濯物同士がこすれて、生地が痛むのを防ぐためと、糸くず等が付着しないように制服は単独で洗いましょう。
・ボタンやファスナーを止めて、形を整える。
・詰襟の前ボタンは簡単に取り外しができるので外してから洗う。
・水温は30℃ぐらいが適当。ウール混の場合は30℃以下にしてください。
・ゆっくりていねいに押し洗い。もみ洗いや生地同士をこすり合わせる洗い方は、 縮みの原因になる場合がありますので避けてください。
・脱水も、押し洗いの要領でゆっくり押しながら行ってください。生地を捻って脱 水すると生地が痛みやすく、シワがつきやすくなります。
素材の種類や汚れの状態に合わせた手洗い方法を覚えましょう
手洗いの良い点は、素材の種類や汚れ具合に合わせて、汚れ落ちを確かめながら洗えることです。
手洗いと言っても、さまざまな方法があります。手洗いの方法を上手に組み合わせることで、素材を傷めずしっかりと汚れを落しましょう。制服を洗う際の代表的な洗い方としては
中性洗剤を選びましょう
市販されている衣料用 洗剤には大きく分けて2種類のものがあります。
ウールはアルカリに弱いので、ウール混の制服を洗濯する場合は、ウール・おしゃれ着洗いなどと表示された中性洗剤を使用しましょう。
塩素系漂白剤の使用は色あせの原因になるので、使用は避けてください
自然乾燥が基本です
制服はどのアイテムでも、脱水後はすぐにシワを伸ばし、形を整えて自然乾燥が基本です。
直射日光は、色あせや黄ばみの原因になりますので、避けたほうがよいでしょう。
シミ抜きは時間が勝負。とにかく急いで
シミ汚れは時間がたつほど、取れにくくなります。でき るだけ、速く対処しましよう。
その際には、シミの種類に応じた対処が必要です。
制服から外して手洗いしましょう。
ネクタイやリボンは制服から外して、制服とは別に手洗いしましょう。
ネクタイやリボンは、丈夫なポリエステル素材でつくられているものが多いのですが、細かい縫製なので型くずれしやすいものもあります。
一般的な衣料用洗剤(無けい光)か中性洗剤(ウール・おしゃれ着・ドライマーク衣料用洗剤)を使用し、押し洗いしながらしっかり汚れを落としましょう。
型くずれを防ぐため、脱水はねじって絞ることを避け、押し洗いの要領で上から押して水気を切りましょう
汚れたら、出来るだけ早く洗いましょう。
着用、洗濯を繰り返すと、白いシャツ・ブラウスは次第に衿や袖口、脇などに黄ばみが目立ってきます。
主な原因は、皮脂などの油汚れがたまり、酸化されて変色するためです。
シャツ・ブラウスを黄ばませないコツは、汚れたらできるだけ早く洗濯し、しっかりと汚れを落とすことです。
さらに、アイロンがけの際に衿や袖口にのりづけをしておけば、洗濯で汚れが落ちやすくまります。
もし、黄ばんでしまったら、市販の漂白剤を使用することにより、ある程度白さを回復させることができます。
※漂白剤にはいろいろな種類がありますので、衣料の状況に合わせて使い分けて ください。
当て布をして、スチームアイロンを浮かせながらかけましょう
制服のおしりやひじの部分が椅子や机との摩擦を繰り返すと、布表面の繊維の毛羽が寝た状態になります。
このため光を反射してテカリが出ます。
テカリをとるには寝てしまった毛羽を起こすことが必要です。
1. テカリ部分の布目と逆方向にブラッシングして、寝た毛羽を起こす。
2. テカリ部分に当て布もしくは濡れタオルを当て、スチームアイロンをかしながら かける。
※テカリ部分の繊維が劣化している場合、回復は困難です。
制服は当て布をして、中~低温でスチームを。
制服は、アイロンのかけ方によって仕上がりに差がでます。
正しいアイロンのかけ方をマスターしましょう。
浮かしかけ(服より5~10cmアイロンを離した状態)でウール素材のシワを伸ば したり、ふんわりとした風合いを出す時、スカートやスラックスの折り目を付ける ときに最適。
・ アイロンを持つ反対側の手で、生地を軽く引っ張るように押さえながらアイロン を動かすとスムーズにアイロンをかけることができます。
こまめに洗濯をし、汚れをしっかり落としましょう
臭いの主な原因は衣服の汚れです。
制服の臭いを抑えるには、こまめに洗濯し、汚れをしっかり落とすことです。
また、臭いは湿気により助長されるので、脱いだときには風通しのよいところに吊るしておきましょう。
制服は毎日着用するので臭いが発生しやすいため、衿裏や裏地など特に汚れやすい部分に抗菌防臭加工素材を使用しています。
※市販の除菌スプレーや消臭スプレーを補助的に利用する方法もあります。